オープンラボ出展概要
オープンラボ当日は,情シス・ICT コース共通 zoom ミーティング内のブレイクアウトルームにて,下記の催しを行います.当日のタイムスケジュール
時間 | オモテ | ウラ(低レイヤ沼) |
---|---|---|
15:30~ | 教員による研究室紹介(松原克弥) |
|
15:40~ | LT「とにかくカワイイPCとキーボードを作った話」(林) |
|
15:50~ | LT「ROSで簡単にロボット動かしてみた」(瀧本) |
|
16:00~ | 研究室所属の学部生が「みんなの疑問に答えます!」 *Slidoで随時質問受け付けています |
|
16:15~ | LT「デジタルイラスト入門」(吉川) |
|
16:25~ | LT「ロボットはすぐ炎上する」(大野) |
|
16:35~ | 教員による研究室紹介(松原克弥) | 学生による研究室紹介(中田,林) |
16:45~ | LT「ゼロから始まる研究生活」(熊谷) | 研究活動ライブ「論文執筆」(中田) |
16:55~ | LT「Neo4jで振り返る、よわよわ未来大生の就活」(宮越) | |
17:05~ | 研究室所属の院生が「みんなの疑問に答えます!」 *Slidoで随時質問受け付けています |
研究活動ライブ「コードリーディング」(大野) |
17:20~ | 修士研究紹介「動的解析にもとづくLinux Kernel Tinification手法」(雫石) | LT「コンピュータの中心で愛を叫ぶ」(松原克弥) |
17:25~ | 卒業研究紹介「ロボット制御システムにおける機能モジュールの分散配置に対する最適化機構」(大野) | |
17:30~ | 卒業研究紹介「ロボット制御システムにおけるOSS機能モジュール向けサンドボックスの実現」(瀧本) | LT「OSの下でもRubyを使いたくて 〜 低レイヤーはつらいよ」(中田) |
17:35~ | 卒業研究紹介「編集履歴にもとづいたイラストデータの透過的圧縮機構」(吉川) | |
17:40~ | 修士研究紹介「動的適応性を持つ分散システムを対象としたシステム状態可視化手法」(林) | LT「Cでつくるゴミカスコンテナランタイム」(鈴木) |
17:45~ | 卒業研究紹介「スケーラブルな分散システムの監視における依存関係の時系列変化を考慮したクエリ機能」(宮越) | |
17:50~ | 修士研究紹介「コンテナ型クラウドサービス基盤におけるハードウェア仮想化を併用したネットワーク機能の最適化」(中田) | LT「Linuxカーネルビルドでも進捗が見たい!」(雫石) |
17:55~ | 卒業研究紹介「VMMによる軽量かつセキュアなアドホッククラウド基盤」(熊谷) |
システムソフトウェア研究
本研究室では,システムソフトウェアの研究をとおして,社会で飛びぬけて活躍できるエンジニアスキルを身につけることを目指しています.
システムソフトウェアって何?
システムソフトウェアは,PC やスマホで動く様々なアプリケーションの快適な動作や安心・安全を支える縁の下の力持ち的なソフトウェアです.
代表的なものとして,OS(オペレーティングシステム)があります.
(例:Windows,Mac,Android,Linux など)
システムソフトウェアがないとどうなるの?
例えばインターネット… OS がないと,複雑で難解なネットワーク通信を自分で制御しなければならず,ネットサーフィンするのも一苦労です.
例えば,アプリケーションを使うとき… Word や Excel,ゲームや Web ブラウザを同時に使えなかったり,フリーズしたり快適に動作しなかったりします.さらに,システム攻撃や情報漏えいに対して無防備になります.
システムソフトウェアを研究して,いいことあるの?
いいことその1:ブラックボックスの解明
Windows や Mac,Android など,システム内の動作や仕組みを理解できるため,システムやアプリケーションのチューンナップ,エラー発生や動作不安定の原因究明に役立ちます.
いいことその 2:最新技術研究とのコラボ
IoT(Internet of Things)やビッグデータ,クラウドコンピューティングといった最新技術に触れることができます.
いいことその 3:PC やスマホの眠れる力を呼び覚ます
PC やスマホの性能を引き出し,新たな機能を創造できます.
こんな人にオススメ
- コンピュータやプログラムが動いている裏側を知りたい!
- 低レイヤに関する技術力を高めたい!
- 松原克弥先生が好き!
キーワード
- システムソフトウェア技術(仮想化,ネットワーク,システムプログラミング,並列分散処理など)
- コンピューティング技術(クラウド,IoT など)
- 圧倒的成長
- 松原克弥
研究紹介
動的解析にもとづく Linux Kernel Tinification 手法
- スマート家電や自動運転車等の IoT の発展にともない,高機能化した組み込み機器のソフトウェアインフラとして Linux が注目されている
- 当初,多機能な PC 向けに開発された Linux は,組み込み用 OS としてはリソース消費量(メモリ使用量や電力消費量)が多いという課題がある
- Linux の余分な機能を排除することでリソース消費量を削減する「Linux Kernel Tinification」のためには,これまで,高度な知識と煩雑な設定が必要とされた
- アプリケーションが使用している Linux Kernel 機能と,各機能が使用するリソース消費量を動的に解析することで,最適かつ効率な Tinification を実現する
ロボット制御システムにおける機能モジュールの分散配置に対する最適化機構
- ロボットのシステム開発に Robot Operating System(ROS)の利用が拡がっている
- ROS ではノードと呼ばれるロボットの機能モジュールを組み合わせることで,ロボット制御システムを構築
- ROS を用いたシステムでは,各ノードをどのデバイスで実行するかという配置がシステム実行開始時に決定される
- 変化するリソース消費量や環境に応じて,システム実行中のノードの再配置を可能とする機構の実装
ロボット制御システムにおける OSS 機能モジュール向けサンドボックスの実現
- 様々な分野においてロボットの活用が拡大しており,ロボットシステムの開発に Robot Operating System(ROS)を用いる機会が増加している
- ROS では,ノードと呼ばれる機能モジュールを複数組み合わせることでシステムを構築し,オープンソースソフトウェア(OSS)として公開されているノードを活用することでロボットシステムの開発効率向上を図っている
- OSS ノードのリソース消費量(CPU 使用率やメモリ使用量)が多い場合,システム内の他のノードの動作を妨げてしまう可能性がある
- システム内のノードのリソース消費量の最大消費量に制限を設けるために最適なサンドボックスを実現する
編集履歴にもとづいたイラストデータの透過的圧縮機構の実現
- ペンタブレット製品等の普及により,コンピュータを使って描くデジタルイラストが一般的になった
- イラストでは制作過程で別名保存していくことでバックアップを取ることが多いが,そのためローカルストレージが圧迫される
- ペイントソフトごとに独自のファイル形式があり,汎用的な圧縮方法を一様に適用するだけでは不十分
- 本研究では,メッセージから編集内容を推測し,編集内容に応じた圧縮方法を用いることにより,透過的に圧縮する機構を実現する
動的適応性を持つ分散システムを対象としたシステム状態可視化手法に関する研究
- マイクロサービス・アーキテクチャの普及により,大規模で複雑かつ状況に応じた変化が起こるようなシステム(動的適応性を持つ分散システム)が増加している
- 動的適応性を持つ分散システムは,障害発生時の状態がわかりにくいため,障害発生時の原因追求や対処に時間がかかる
- システムの構成要素の状態変化を地理的・時間的に比較できる UI を作成することで,障害の状況把握や発生要因の特定を支援する
スケーラブルな分散システムの監視における依存関係の時系列変化を考慮したクエリ機能
- スケーラブルな分散システムは,稼働中に依存関係が自動で時系列変化していくため,システム設計・開発者であっても依存関係を常に把握することは困難である
- 既存のシステム監視ツールでは,把握しきれない依存関係の中から障害要因となり得そうなノードの監視メトリクスを問い合わせる手段がない
- 時系列変化する依存関係を考慮した検索範囲指定ができる監視メトリクスのクエリ機能を実現することで,スケーラブルな分散システムにおける障害発生時の対応を支援する
ハードウェア仮想化技術を用いたセキュアな軽量コンテナ実現手法に関する研究
- マイクロサービス・アーキテクチャの普及にともなって,コンテナ型仮想化技術(例 : Docker)の活用が拡大
- コンテナ型仮想化技術は,アプリケーション毎に使用する計算資源やシステム機能を制限する OS 機能
- 現在のコンテナ型仮想化技術では,一部のデバイスやネットワークスタックなどの制限できない機能が存在
- これらの機能を扱うには,コンテナに対して特別な実行権限(特権)を付与する必要があるが,OS が扱える特権の粒度が不十分
- 本研究では,ハードウェア仮想化技術とコンテナ型仮想化技術が連携することで,OS 機能だけでは制限が不十分な特権を最粒度に分離して付与できる機能を実現
VMM による軽量かつセキュアなアドホッククラウド基盤
- 企業や研究機関内の余剰な計算資源を活用したクラウドコンピューティング技術であるアドホッククラウドが注目されている
- クラウド以外のタスクの増加によってコード実行中にクラウドから離脱したり,コードが PC の OS に影響を及ぼしクラッシュしてしまったりする可能性がある
- 本研究では,ステートレスなクラウド環境を構築し,ハードウェア仮想化技術を用いたセキュアなアドホッククラウド基盤の実現を目指す
- FaaS 型クラウドを構築することでステートレスな環境を実現し,VMM 内で処理を行うことで,OS からインスタンスへの影響を防ぎ,マルチ OS で実現可能にする
研究活動
設備
研究室では,学部 4 年生が利用する表部屋と,院生が利用する裏部屋の 2 つが提供されています.
研究室には,高級キーボードや大型ディスプレイ,ドローンやロボットなどのデバイス,PC クラスタやサーバ PC など,こだわりの研究設備が揃っています.
研究室内のメンバーだけでなく,楽しい後輩たちや他の研究室のメンバーともコミュニケーションを取りながら,楽しく研究できます.
ゼミ
本研究室では,教員と学生の予定に合わせて進捗報告のゼミ 1 回,自分が読んだ論文の紹介をするゼミ 1 回,研究分野の近い者同士でのグループゼミ 1 回の合計 3 回を毎週行っています.
学会
研究やゼミを通して順調に成果を出すことで,学会やオープンソース系の会議(RubyKaigi,OSC,Open Source Summit など)に参加することができます.
研究が上手くいけば,海外に行けるかも!?
イベント
本研究室では,研究以外にもメンバー内での交流を図るために,新歓,BBQ,飲みなどのイベントを開催しています.もちろん,お酒が苦手な人でも気軽に参加できるような雰囲気で楽しんでいます!
研究室内外に関わらず,本研究室に興味がある人も参加できるかも…?
問い合わせ先
おわりに
当研究室にきて,圧倒的成長しよう!
低レイヤ沼が君を待っている!